泡姫物語
9章 初デート
土曜日。朝早くに目が覚めると、まずは天気予報のチェック。

「おはようございます。今日は各地で花火大会やお祭りなども開催されるようですね。気になる全国の天気予報です。――それでは関東の天気予報です。関東は各地晴れの模様。降水確率も低く、お祭り日和となるでしょう。」

やった!私晴れ女なのかな。

一番お気に入りの入浴剤でたっぷり半身浴をして、髪を乾かした頃に愛子が到着した。

「おはよう!もう着付けの準備は出来てる?」

「うん。お願いします」

乾かしたばかりの髪を束ねて愛子が着付けを始める。

「それにしても急展開だよね。出会ってまだ1ヶ月も経っていないのに初デートだもんね。順調だね」

「私もデートに誘って貰えたのにはびっくりだよ。楽しみだな」

帯をきゅっと締めてぽんと腰を叩いた。

「友紀がうまくいくように祈ってるよ。はい、出来た。きつくない?」

「大丈夫。ありがとう」

「そろそろ美容院の時間だよね?私はまだ出勤に時間の余裕があるから後で行くことにするね」

「そっか。じゃあお店でね」

ありがとうと伝えて愛子が帰っていった。

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