お巡りさんと家出少年
僕は横になったゴミ箱を立てようとした…が。
ー異常に重い。
まるで子供一人分が入ったような…。
…まさか。
僕はごみ箱の蓋を開けた。
「あー見つかったー。」
「何してるんだ!?こんなとこで!?」
「子供だからって早く見つかると思ったの?」
優斗は僕をじーっと見つめてきた。
「…あれ?」
ごみ箱の中は不自然に空だった。
「中に何もなかったのかい?」
「ごみならあそこに置いたよ?
だってそうしないとぼくが入れなかったんだもん。」