チョコレートとキミ

私が見た春輝は優しく微笑(ワラ)っていた…

そんな顔に私の胸は激しい音を立てて

アタマの中を春輝でいっぱいにする

「瑠雨…俺…今すっげぇ嬉しい」

目を細めて本当に嬉しそうに笑って言う春輝

そんな顔が可愛くて愛しくて目を離せないでいた…

そうだ…チョコレート

ふと思い出した私…

春輝にバレンタインチョコ用意してたんじゃん!

今なら渡せるよね?

だって、私と春輝は両想いになったんだもん…

時計を見るともう

23:30になっていた…

あと30分でバレンタイン終わっちゃうじゃん!!

『春輝…少しの間だけ目を瞑ってて?』

私がそう言うと不思議そうな顔をしながらも

ちゃんと目を瞑ってくれた…

私は春輝が目を瞑ってることを確認すると

静かに立ち上がり机の前に立った…

机の上には私が春輝に用意したチョコレート…

頑張ってラッピングも可愛くしたんだ…

私はそれを手にとると目を瞑っている春輝の向かいに座った…

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