チョコレートとキミ
久しぶりに見た…
春輝のメガネを外した顔
今まで以上にドキドキする…
「本当…めっちゃ嬉しい」
そう言って私の作ったチョコを1つ口に入れた…
「マジうまい!!コレ本当に手作りか!?お前すげぇよ!!」
私が作ったのは生チョコ
初めて挑戦したんだ…
春輝のために…
春輝のためだけに…
春輝の言葉に頬が緩んでしまう私…
だって私もすごく嬉しいし、幸せなんだもん…
自分の好きな人が、
大好きな人が自分の作ったチョコを目の前で
食べてくれたうえに
うまいとか言ってくれたりするなんて…
この上ないくらいに幸せだって思える…
2個目3個目と次々に口に生チョコを運んでいく春輝…
無邪気なその可愛い姿に癒やされる私の心…
『ねぇ…春輝』
「ん?なに?お前も食いてぇの?」
キョトンとして言う春輝に首を横に振る私
『あのね…私、初めてだよ…誰かのために手作りのもの作るなんて…』
「えっ?お前…去年先輩にチョコ…手作りしてなかったか?」
『ううん…あれは普通にお店で買ったチョコなんだよ。』
「マジで?」
『うん…』