チョコレートとキミ
「そっか…マジ俺って幸せな奴だな。初めてにしてはお前…上手にできてんじゃん!!」
そう言って私の頭を大きな手で撫でてくれた…
春輝の顔を見ると優しい笑顔で私を見ていた…
でも…春輝…
『プッ…』
私は小さく声を出して笑ってしまった…
だって春輝のほっぺにチョコがついてるんだもん…
口の周りにはチョコがいっぱいで
まるで口紅を唇の周りに塗ったようだった…
可愛い子供みたいな春輝…
春輝は私が笑ったことに不思議そうな顔をして
「どうしたんだ?」
そう聞いてきた…
だから私は机の引き出しから鏡を取り出して
春輝に渡した…
春輝は訳わかんないという顔をして鏡を受け取ると
鏡で自分の顔を見て
「ゲッ!」
と声を上げた…
『あはははは(笑)春輝可愛い♪チョコつけてドコ行くの?』
お弁当つけてドコ行くの?を真似て言ってみた…
私のからかいに唇を尖らせてスネた顔をする春輝…
そんな春輝さえも愛しくて心が大好きだって悲鳴を上げてる…