【詩作家 スカキン】
(交差点)白・黒・赤・君
色も無く
音も無く
賑わいを忘れ
ひっそりと息を潜めた
真夜中の道
息を吐いてみる
白く白く
やがて消える
息を吐いてみる
点滅信号は
何か別の世界への
シグナルのように
だけどすぐに
光は闇に呑まれ
静寂と無色が
支配する
この世の終わりを想像し
絶望が頬をかすめる
君の手の温もりが
右手を伝い
僕の胸を鷲掴みにする
喜びと苦しみが混ざり合い
僕は君を抱きしめる
交差点の真ん中で
僕は君を抱きしめる