【詩作家 スカキン】
(砂)キャラバン
このまま果ててしまえば
この苦しみは治まるのか
このまま目を閉じれば
死の淵に君を垣間見えるのか
それは偽りであろうか
真実であろうか
砂漠の蜃気楼は
僕に何を魅せる
一陣の風は
何を巻き上げ
何を掻き消す
僕は君への旅の途中で
誰を裏切り
誰を傷付けたのだろうか
偽りの砂に足を捕られ
真実の絶えた泉で
死に癒されるのだろうか
強い気持ちが
君の声を呼ぶ
僕は立ち上がらねばならない
君と交わすキスの感触を
覚えている間は
それが真実だと
気付けるまでは