ムーンライト・リヴァース
電車から降りて歩いてると、まだ水木は着いてきた。

このまま家まで着いてかれたらハンパなく困る…と思って近くのファミレスへ入った。

水木も構わずやってきた。

「アイスティーください。」

「じゃあ俺も同じヤツ。」

………なんでこいつも注文するんだ…。

私は目を合わせなかった。

「冬なのにアイスティーって…。」

水木は静かに笑った。

「いちいちうるさいなぁ。」

「全く、光ちゃんとは態度が全然違うな…。」

水木は静かにため息をついた。

「君変わるんじゃなかったの?」

光との会話を聞いていたようだ。

クラスの中で話したけど、周りはあまりいなかったので聞かれる心配はないと思ってたが。

「すぐに変われるようだったら、苦労しないよ。」

「そっか…。まぁ、無理もないね。」

私は始めて水木の瞳を見た。

とても輝いて見えた。
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