ムーンライト・リヴァース
「え、でも美月は水木君とのもあるし、翼君は時雨がいるでしょ~。ねぇねぇ、どうすんの?」

「…光。私誰とも付き合わないから。」

「……。あっ、そっか。ゴメンゴメン。」

「…美月ちゃん?この本…。」

美月チャン……。

まぁ、そういう呼び方もあるのかな…?と思った。

「あ…、いいよ、翼君持ってて。」

名前で呼ばれたからか自然に名前で呼び返していた。

「でも…。」

「私…他の探すから。」

ぐだぐだした空気が嫌いなのか光はなにか言いたそうに見ていた。

「ほらほら、翼君もその本借りてさっさと仕上げるっ!美月のは私も探すからさ。」

「ありがと。」

光の助言で翼君はいつのまにかいなくなっていた。

私と光はまた本を探し出した。

光は何も知らないで、ただ楽しそうに笑っていた。
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