それは、輝く星空のように
ふと、前方に便利屋を発見する。


「やったぁ、今日も菜月ちゃんに会えたぁ。俺かんげきー」


「・・・それは俺の物真似のつもりか?」


「似てませんでしたか?」


「対局に位置していた」


なんの呪いか知らないが、毎朝せんぱいに会う。


これって運命?


嫌な運命だなぁ。


「だいたい、なんで俺に話しかけてくるんだ」


「七尾家家訓その6、目上の人間に会ったら挨拶しとけ」


「うわ出たよ、便利な言葉の集合体」


「うるさいですね、家訓に逆らう訳にはいかないのです」


「単に理由付けしたいだけじゃねーか」


「そうとも言いますね」


「そうとしか言わん」


ストーカー事件以来、ずっと朝はこんな調子だ。


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