それは、輝く星空のように
「・・・ちょっと、聞いていいか?」


「なにをですか?」


「・・・・・・」


わたしが聞き返すと、瞳を閉じて黙り込む。


聞いておいて黙るなよ。


目を開けて、意を決したように口にした。


「・・・お前の父親についてだ」


時間が凍りついた。


どす黒いものが、中からこみ上げてくる。


「・・・どうしてですか?」


「調べていく内に、七尾利勝の事件と、お前の兄が失踪した時期が被っていることがわかった」


「・・・・・・」


「何か関連があると思ってな」


確かに、そう考えるのが自然だ。


・・・仕方ないか。


「いいですよ。答えられることには、答えましょう」


仮面の笑顔を作って答える。


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