それは、輝く星空のように
「・・・見つからない?」


「ああ」


智徳と権造は会食していた。


「例の中本組・・・確か、ふたりの幹部がクスリの売買を取り仕切っているという話でしたが?」


智徳も、例の話を独自に調べていた。


確かに、立花組の麻薬ルートが封じられ、中本組は容易に麻薬を売っているらしかった。


「二人とも捕まえた」


・・・さすがに動きが早いな。


智徳は心のなかで嘆息していた。


「だが、その二人も流通ルートのことは知らないと言う」


「それは・・・おかしな話ですね」


権造が体に聞いたのなら、本当だろう。


彼に拷問されて、吐かない人間などいない。


しかし、取り仕切り役が知らないというのは疑問が残るところだ。


< 149 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop