それは、輝く星空のように
「ごちそうさまでした―」


「シーユーネクストウィークポイント!」


「弱点じゃねーよ」


弥生たちが出て行く。


「あ、ナツ吉ちゃん」


楓が思い出したように言う。


「どったの?」


「クリスマス、空いてる?」


「問題ナッシング」


友だちも恋人もいないからクリスマスは空いてるのだ、いえいっ。


「じゃあ、クリスマスにウチでパーティーやるんだけど・・・来ない?」


「え、いいけど」


「そう言わずに・・・っていいのっ?」


断られると思っていたのか、ノリツッコミを披露してくれた。


「断る理由はないし。でも、なんでわたしを誘うの?」


施設でやるパーティーなら、身内だけでやるのが普通だろうに。


「みんな、ナツ吉ちゃんが気にいったみたいで」


――いつもいただきマンモスって言ってるよ、と笑う。


確かに、子供はそういうネタ好きだもんなぁ。


「楓―、行くよ―」


楓が出てくるのを待ってるらしく、外から弥生の声が響く。


「じゃあ、そういうことで、クリスマス」


「うん、バイバイ」


「またね」


楓も帰っていった。


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