それは、輝く星空のように
「聞きたいことはふたつある」


「ふたつ?」


意外そうな顔をする。


「ひとつは、千尋と菜月のことだ」


「・・・あのふたりがどうした?」


恭介も、あのふたりとは深い関係がある。


智徳が菜月に隠していることを、恭介は全て知っている。


「知らないのか?」


「なんだよ、聞きたいなら早く聞け」


「・・・あのふたりが、会ったらしい」


「・・・・・・!!」


恭介の瞳に驚愕の色が浮かぶ。


――シロか。


智徳はそう直感した。


「マジか」


「マジだ」


「・・・そっか」


ふう、と息をつく。


わざと驚いているフリをしているかもしれないが、そうではないだろう。


言葉はごまかせても、目はごまかせない。


< 174 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop