それは、輝く星空のように

サンタさんからの贈り物

クリスマス。


わたしは養護施設・成田学園に来ていた。


「おはようございました」


「・・・・・・(無視)」


「楓、おはようございました」


「・・・・・・(さらに無視)」


ツッこんでもらえない悲しみ!


わたしはボロボロに打ちのめされていた。


「ごめんなさいっ、楓許して―っ」


耐えきれなくなってその胸に泣きついた。


「ひどい、ひどいよ楓っ!」


「ごめん、つい・・・」


つい、でいぢめられるわたし。


わたしって何だろう。


「でも、来てくれてありがとうね、ナツ吉ちゃん」


「モーマンタイ、モーマンタイ、どうせヒマだったからいいよ」


むしろ、感謝したいくらいだった。


お母さんは、クリスマスでも仕事で夜遅い。


なので、クリスマスはいつも独りだった。


友達もいなかったしね。


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