それは、輝く星空のように
恭介には、計画があった。


成功すれば、権造の立花組での権威を奪える計画。


そのために、様々な準備を重ねてきた。


中本組を使って立花組の麻薬ルートを荒らしたのは、その第1段階に過ぎない。


第2段階を実行に移すには、智徳の協力が不可欠だ。


そのために、智徳の偽名を使って事を運んだ。


智徳をこの計画に巻き込むために。


彼に、親の罪を償わせるために。


だが。


「あいつをこれ以上巻き込む訳にはいかないよな・・・」


菜月と、智徳。


ようやく出会え、触れ合えたふたり。


不器用過ぎるふたり。


あのふたりの邪魔をするのは、野暮というものだ。


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