それは、輝く星空のように
「お前のバイト代をよこせ」


だが、お母さんの答えは意外なものだった。


「・・・へ?」


わたしはついマヌケな声を出してしまう。


「どうせ無駄遣いしてるんだろ。だったらバイト代をこの母によこせ」


何だ、単にわたしがバイト代を何に使っているか気になっただけか。


「ふ、ふざけるなよクソ母親、わたしにはお金の使い道があるんだ。なんであなたにわたしは汗と笑顔を出して働いた金を渡さなきゃいけないっ」


わたしは安心して反撃に出た。


「あたし、生みの親。お前、ごくつぶし」


お母さんが、自分を指差してからわたしを指差す。


勝ち誇った笑みがなんだかムカついた。


「くぅ・・・」


「ホレホレ、金をよこせよ、ごくつぶし」


「自活できない学生の弱みにつけ込んで!この鬼!鬼畜!金の亡者!」


わたしは精一杯の罵声を浴びせる。


「きかないねぇ・・・むしろほめ言葉だ」


悪には通じない罵詈雑言!


「くぅ・・・」


わたしはあきらめることにした。


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