それは、輝く星空のように

現在の調査報告・・・謎だらけ

「てゆーワケで、我が家に下着泥棒が入ったのです」


「ほー、そうかそうか」


翌朝、母上に昨日の事件を報告した。


「嬉しいねぇ、ようやくウチにも下着ドロが入ってきたか」


しかし、母上の反応は常人とは違うものだった。


「だが、下着三枚はちと経済的に痛いな・・・」


「いや、そーいう問題じゃないでしょっ」


わたしはテーブルを叩いて力説した。


被害に遭ったわたしとしては、心中穏やかではいられない。


何せ、自分の穿いていたものが盗られたのだ。


「わかってる。だが、あまりそういうのは気にするな」


わたしの憤りを見透かしているかのように言う。


「でもっ・・・!」


「とにかく」


わたしが文句を言おうとしたところをさえぎる。


「また盗られないように、下着は二階に干すようにしよう」


「うん・・・」


せいぜいそれくらいしかできないというのも事実だった。


・・・無力なものだ。


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