それは、輝く星空のように
まったく、下着泥棒なんてっ!


家を出た後も、わたしはムカムカしていた。


卑怯ものめっ!


わたしはやり場のない怒りに震えていた。


この怒り、どこにぶつけてくれようか。


「なんで堂々とこないんですかっ」


仕方ないので通りすがりの便利屋にぶつけた。


「はぁ?なんの話だ」


またの名を羽田智徳という。


「いえ、こっちの話です」


「いや、意味わかんねーよ」


「うわぁ、せんぱい奇遇ですねぇ。ヲホホ」


「なに偶然装ってんだよ、お前がいきなり話しかけてきたんじゃねーか」


「せんぱい、今日もムチャメンですねー」


「あからさまに話そらすな。つーか、ムチャメンってなんだよ」


「ムチャクチャイケメン、略してムチャメン」


「なんか、ムチャな顔みたいだな・・・」


せんぱいといると、なんだか楽しくなってくる。


わたし、なんで怒ってたんだっけ。


まぁいいか。思い出せないということは、たいしたことじゃなかったんだろう。


ドント・マインド!


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