それは、輝く星空のように
「よし・・・」


うどんを食べ終え、七尾家の外に出る。


春美は、仕事に出ていった。


もう、邪魔が入ることもないだろう。


後半戦開始だ。


七尾家の前に張り込んで3時間。


智徳が七尾家にいたときも、これといった動きはなかったようだ。


智徳は、一つの懸念を抱いていた。


――校外犯ではないかもしれないな。


と、なると、もう一つの可能性・・・校内犯の可能性を探る必要がありそうだ。


朝に弥生から聞いたことを思い出す。


話によると、山田という男が菜月に絡んでいるらしい。


その男の噂は知っている。


利己的な人間で、とんでもない悪たれだ。


おまけに、女の下着収集が趣味との噂。


あくまで噂だが、子高生を強姦した、とも聞いている。


救いようのないクズだ。


・・・もし彼がストーカーだというなら、少し、厄介な相手だな。


父親が県警の高官らしい。


息子が下着泥棒と知れば、必ずこの件に絡んでくるだろう。


警察の介入は避けたい。


何せ、智徳の仕事には犯罪も含まれている。


ここで捕まる訳にはいかない。


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