それは、輝く星空のように
「俺だ」


通話ボタンを押し、電話に出る。


『はろー、コンバンワ。元気かい?』


やけに明るい口調で話す。


「用件はなんだ」


『声が小さいからもう一度ぉ!』


「切るぞ」


『待て待て、それが仕事を持ってきた人間に対する態度かぁ?』


「前置きはいいから早く言え」


『待て、もう少しボケさせろ』


「次ボケたら殺す」


時間がもったいない。


『・・・ちょっと調べてもらいたいことがあってな』


ようやく本題を切り出してくる。


「構わないが、いくら出せる?」


『お前はそればっかりだな』


呆れたように言う。


「・・・何がだ」


『金が好きだ』


「・・・・・・」


否定も肯定もしなかった。


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