DEATH LIFE
就職
 「じゃあ今から案内しますからちゃんと着いて来て下さーい」

 俺の名前は木原 奏(キハラカナデ)。

 身長175、体重60キロ。

 顔は良くも悪くもなく、いたって普通。

 学生時代の成績も中の中、高卒で就職した仕事でも敏腕ではないが窓際でもない。

 普通。

 特筆する程の特技もなく、平々凡々と二十五年生きて来た。

 そんな俺だったが二十六回目の誕生日まで数日を残したある日、冬の雪が降る寒い夜に普通とは掛け離れた体験をした。
< 1 / 167 >

この作品をシェア

pagetop