DEATH LIFE
 右から赤い光が射したと思えば、反対から青い光が射し、前に紫の光が広がっている。

 もはや自分が上昇しているのか、下降しているのか――

 そもそも動いているかすら認識出来なかった。

 「……田舎者」

 「田舎者ってゆうな!関係ないだろ!」

 死神は俺を振り返り、横目で見てから右側の口の端を持ち上げ、何も言わずに再び前に向いた。

 「なんだよ!?その馬鹿にしたような顔は!田舎者じゃねえよ!」

 「……」

 小五月蝿気に死神は俺を見る。
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