DEATH LIFE
 俺は慌ててアユの手を取るとドアに向かった。

 「ああ、そうだ。カナデ君の歓迎会、今日するから夜は空けといてね」

 空けるも何も知り合いと言えば、ここのメンバーぐらいしかいないし。

 「は、はい!」

 返事と同時に開け放たれたままの入口をくぐり、階段を一気に駆け降りた。

 「はあ……はあ……」

 ビルを出た所で俺は膝に手をついて呼吸を整えた。

 「な、何なんだあの人は!?危な過ぎるぞ!」

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