DEATH LIFE
 「……ふっ」

 「鼻で笑うなっ!!」

 「さあ、着いたわよ」

 言われてから俺は景色が変わっている事に気がついた。

 見渡す限りの高層ビル群、海に山、果ては太陽まである。

 「え?着いたって……」

 「ここが幽界、あなたがこれから『生きて』行く場所よ」

 「ここって……現世じゃないのかよ?」

 「もちろん違うわ、幽界だって言ったでしょ?」

 改めて見渡して見るが、どこをどう見ても都会の町並みにしか見えない。
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