DEATH LIFE
 「謝る事なんてないわよ……私は冷たい人間、家族の為に他の人間の命を犠牲にする冷たい人間よ……ゥゥッ!」

 「本当に冷たい人間はそんな事で涙なんて流しゃしねえよ――」

 俺はベットの上に腰をかけて、震えるアユの肩に手を置いた。その肩はあまりに細く、頼りなく感じた……

 「毎日……毎日夢に見るの……私がこの手で刈った人達を――」 

 俺にはかける事の出来る言葉はなかった。今日俺があの場で殺していたら、少なくても一人分の重さを感じなくて済んだのだから……
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