DEATH LIFE
 その中でも俺の目を特に引き付ける建物が一つ――

 「あ、あれは……まさか……」

 俺の目は、小さくて今にも崩れ落ちそうな小屋に付いた看板を凝視する。

 『崑崙(クンロン)書店』――

 俺は思わず握った手を引っ張り、死神の肩を掴んで鼻が当たりそうな程顔を近付けた。

 「おい!!」

 「きゃっ!な、何するのよ!?」

 「お前!あれは!?」

 「……初めてなんだからね――」

 死神はそう言うとゆっくり目を閉じた……
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