DEATH LIFE
 だが掴んでも掴んでも光の粒は指の間を抜けて行く。

 「何でだよ!何で……アユが――」

 「いいの、私疲れちゃった――人を殺して自分の命を拾うのはもう嫌……」

 既にアユの下半身は光の粒になっている。

 「カナデ……最後に一つだけお願い聞いてくれる?」

 「あぁ……あぁ……何だって聞いてやる――これから何回だって聞いてやるから……だからいなくなるな!」

 アユは微笑みながら言った。

 
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