DEATH LIFE
 ハは歩み寄って来ると、その白く細いガラス細工のような手で俺の顔の頬から顎先までをゆっくりとなぞる。

 背中の骨を指でなぞられた様な快感を伴う不快感……

 俺は本当に魂を抜かれそうな気味の悪さを感じながらも、その手から逃れられなかった。

 「ふふっ……かわいいんだから、冗談よ、冗談!」

 悪魔……死神の手から開放された俺は大きく息を吐いた。

 「か、勘弁して下さいよ!」

 
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