DEATH LIFE
 俺は見よう見真似で足に力を入れて上昇を試みる、しかし足は虚しく空気を裂くだけで一向に上昇出来ない。

 「全然昇れないんですけど」

 俺は上を向いて死神に訴えかけた。

 「もー……世話のやける人ね」

 「え?俺だけ?他の人はみんな出来るのか?」

 ゆっくりと降りてくる死神を目で追いながら尋ねた。

 「ううん、みんな出来ないよ」

 「じゃあ俺がだめなわけじゃないじゃねえか!」
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