DEATH LIFE
 「木原 奏、25歳、みなさんよろしくお願いします」

 俺は無難な挨拶を返してから頭を下げた。

 「よし、じゃあカナデ君には今日から暫くアユと動いて貰います」

 自己紹介が一段落したのを見計らって、ハが言った。

 俺は当然のように来るであろう、アユの不平を漏らす声に応えるべく、心の中で反論の準備をした。

 「はい!」

 しかし、予想に反してアユは快活に返事をする。

 俺は驚き横に立つアユを見た。
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