先輩と卒業
ピンセットを閉まった
瞬先輩はあたしの顔を
みてニヤっと笑って、
「颯太がいんじゃん」
と言った。
...えっ!?え?えぇ〜!?
「颯太先輩ですか...?モテてるんですから、彼女の1人や2人や3人や4人いますよ」
あたしはそう言い、椅子を回転させた。
「お前の中の颯太はどんだけチャラ男なんだよ!あいつ彼女いないぜ?」
そう言う瞬先輩はなんだか他に言いたそうだった。
あたしは回転していた椅子を止めた。
「そうですか。あたしには関係ないですけど」
...。
............。
..................。
は?反応なし?
「なんか言ってくださいよ」
あたしは瞬先輩を見た。
「お前が本当のこと言うときは、絶対目を向ける。」
真剣な目であたしを見た。
目が、そらせれない。
「今さっき、お前が言ったときは目を合わせなかった。だから、お前は今、俺に嘘を言った」
あたしの体がビクッと動いた。
瞬先輩の言ってることは、正しい。それは、自分でも気づかなかった...
「あたしでも今、気づきました」
あたしは瞬先輩がなぜここまであたしの中の...嘘をついたあたしが見えているのか不思議だった。
.