義理ではなくて、本気です
「ちょっと…」

町田さんは周りの様子を見ながら私を手招きする。

人がいなくなった休憩室に行くと

「はい、これ」

町田さんから渡されたのはなんとチョコ。

しかも高そう。

「逆チョコが流行ってるんだってね。
いつも頑張ってるし…」

私の心の中は大絶叫だった。

えー?

どうしてー???

「迷惑じゃなかったらいいけれど」

「め…迷惑なんかじゃありません」

私はハッ、と我に返って。

「私も町田さんに買ってあるので受け取って貰えますか?」

一瞬、町田さんは目を見開いたけど

「…もちろん」

はにかんで笑ってくれた。
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