大好きだった
「舞花は?寝なくて大丈夫?」


「大丈夫じゃないんです」

あくびをする私に、翔ちゃんが布団を出して、私を手招きした。


「ん?」

と翔ちゃんに近づくと


「布団これしかねぇ…」


布団に入れとジェスチャーした。


「えっ…と…いんですかね?」


戸惑う私の手を翔ちゃんが引っ張った。


「やっと舞花が隣に来た」

冗談ぽく言った翔ちゃん


「何言ってるんですか~」

軽く笑った私の上に翔ちゃんの顔が移動して


「マジで…」


真剣な顔の翔ちゃんに驚いた。


「神田さん?」


ずっと私を見つめたままの翔ちゃん


「舞花…好きなんだけど」

「あっ…えっ?て…」


返事に困る私に


「困んなよ…」


悲しそうに笑った


「困ってなんかないんですけど…突然すぎて…」


「じゃー好きになっても…いいか?」


彼氏も好きな人もいないし

断る理由もないけど…


「ダメ?」


考える私を翔ちゃんが急かす。


「ダメじゃ…ないですけど…」


「けど何?」


「けども無いですけど…」

「なんだそれ」


と軽く笑った。


「私で…いんですか?」


「舞花がいい」


優しく抱きしめてくれた
翔ちゃん


「もっと好きになって…いいか?」


「はい」と小さく返事をした。


「舞花も俺の事好きになれよ…」


命令系だけど、凄く優しく響いた言葉にキュンとした。
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