大好きだった
【中央総合病院】


小さい頃から通ってた病院

私が父の子供ではないと分かった病院


内科の前には、年寄りばかりが座ってて、若い私は必然的に立って待たないといけない


30分くらい待っただろうか


壁によりかかり、順番を待ってると


「舞花じゃねぇ?」


声の方に視線を向けると


松葉杖をついた中学の同級生【哲】がいた。


「やっぱ舞花だ、元気してたのか?」


「哲かよ」


「俺じゃ悪いのかよ」


「別に~」


「んで?具合い悪いのか?」


「う~ん、花粉症?」


「はっ?花粉症なら耳鼻科だろうが」


「そうなの?」


なんて話してると私の順番がきた。


「じゃーね哲」


軽く手を上げて診察室に入ろうとすると


「舞花…俺待ってるから一緒に飯食おうぜ」


なんてランチに誘われてるし


「気がむいたら」


とだけ返事をして、中にすすんだ。
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