大好きだった
そう言って 私から離れた翔ちゃん


ガチャンっとドアが開いて啓大が入ってきた


きっと啓大は私が泣いた事に気づいてる


「舞花、そろそろ帰るか?」


「う…ん」


「翔、また何かあったら、すぐ電話しろよ」


「あぁ」


啓大は、私の手を引いて病院を後にした。


「舞花…後悔させないから…絶対幸せにするから…俺についてこいよ?」


帰り道 少し前を歩く啓大は私を見る事なく


そう言った。
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