大好きだった
「お前は、俺が居なくて淋しい~とか思わない?」


隣に座れと絨毯を叩きながら翔ちゃんが私を見る。


「淋しいよ…淋しいけど…」


「けど?」


「けど…仕事でしょ?」


「そうだけどよ…なんか、俺だけ余裕ねぇみたいで、なんかムカツク」


納得いかないって感じで頭をガシガシと掻いた。


その時 襖の向こうから


「兄ちゃん、ご飯食べていい?」


もう我慢出来ないって感じで櫂が叫んだ。


「あぁー食え×2」


面倒臭そうに翔ちゃんが答えると


「やっとかよ」


櫂の不貞腐れた声


翔ちゃんは、クッションを襖に叩きつけ


「櫂、覚えてろよ」


て叫んだ。


「翔ちゃん…怒んないで」

翔ちゃんに向かい会って抱っこされる形で座った。


ふかーい溜め息をつきながらも、私の背中に腕を回した翔ちゃん


「翔ちゃん…淋しいけど、私待ってるから、毎日電話してね。」


「あぁ…舞花…愛してるよ」


翔ちゃんが愛しくて、しょうがない。

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