大好きだった
時計の音だけが自棄に響く

ガラッ


翔ちゃんがベランダの窓を開けて入ってきた。


「お帰り」


「あぁ」


「翔…ちゃん?」


「…」


「私に、怒ってる?」


「別に」


「別にって…じゃーその態度は何?」


「普通だけど?」


「翔ちゃん…」


翔ちゃんが帰ってきて1週間がたった


でも態度は、相変わらず冷たくて。


私も限界だった。
< 30 / 154 >

この作品をシェア

pagetop