大好きだった
もう翔ちゃんと別れて1週間がたった。


明日は大晦日


バイトも5日まで休みで


美波の家に引きこもり状態

「舞花~年明けも家にいていいよ」


「ごめんね…早く男見つけるから」


「ううん、ずっと居てくれて、いんだよ…でも…」


「でも?」


「…うん、でも…ご飯は、ちゃんと食べて」


そういえば、最近まともに食べてない。


「そうだね…未練たらしいよね…でも翔ちゃんの事考えると…」


俯く私に美波は涙声で


「舞花…神田さんと話した方がいいって…」


「話すって?話す事なんて無いよ?だって…」


♪♪♪♪~


私の携帯が鳴った


知らない番号


「もしも…」


「舞花?」


焦ったように名前を呼んだのは櫂


「櫂?どうしたの?」


「舞花~」


櫂は泣き出して、なんて言ってるか わからない。


「櫂、泣かないで、ちゃんと話して、どうしたの?」


「ばーちゃんが、ばーちゃんが倒れて、今病院で、兄ちゃん携帯出ないし」


「櫂どこの病院?大丈夫だから、すぐ行くから、幸は?一緒にいるの?」


「うん、幸も泣いてる」


「わかった、櫂待ってて、すぐ行くからね」


電話を切ってタクシーを呼んだ


着替えもせず、スエットの上にダウンを来て、飛び出た。


「電話してね」美波が部屋から叫んでるのが聞こえた。

「美波、翔ちゃんに電話してて、病院伝えて、すぐ来るように言ってね」


「わかった」


タクシーに乗り病院に急いだ。


今日は土曜日 昼を過ぎたこの時間は、救急の玄関しか開いてなくて、自動ドアが開くと私は、廊下を走り、櫂と幸を探した。


【待合室】に入ると


ソファーの上に、膝を抱え俯く2人がいた。


ドアを開け中に入ると


「舞花」


幸が私に抱きついてワンワン泣いた。


櫂は、涙を堪えて 立っていた。
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