大好きだった
「幸?大丈夫だよ、ばーちゃんどこ?取り敢えず座って」


幸をソファーに座らせて、2人の間に私も座った。


「櫂、ばーちゃんが倒れた時一緒にいたの?」


「うん」


「そっか、櫂が救急車呼んだの?」


「うん」


「偉いねー」


頭を撫でてあげると


小さく何度も頷いた櫂。


今度中学生に上がる櫂


小さい時に親と離れて淋しい思いを、沢山してきたって、ばーちゃんが言ってた。

それでも櫂は、幸のお兄ちゃんだから、甘える事もせずに、我慢してたって話してた。


「翔兄ね、ずっと帰って来てないの…翔兄に電話しても、翔兄いっつも怒って電話切るし」


幸が私に寄り掛かって、泣きながら話した。


「そっか翔ちゃん忙しいのかな?大丈夫ちゃんと翔ちゃんも来るよ」


宥める私に抱きつき「うんうん」と小さく返事をする幸


「舞花ちょっと電話してくるからさ、櫂は幸と2人でジュース買っておいで」


2人にお金を渡すと、ジュースを買いに自販機まで歩いた。


私は外に出て。


翔ちゃんに電話をした。
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