大好きだった
大きな穴
廊下を歩いていると、待合室に入らず、廊下のベンチに座る2人がいた


「寒いから、待合室に入ろ?」

2人の背中を擦りながら待合室に入った。


ジュースを飲んで少し落ち着いたのか幸が私の袖を引っ張った。


「ん?どうした?」


「舞花、パジャマ?」


私の格好を見て少し笑った。


「あーそうだね、パジャマのまんまだハハハ」


「化粧もしてないし」


自分の姿を冷静に考えると

寝起きの格好で、すごく乱れてた。


「だって櫂が泣いてたし~」


と横目で櫂を見ると


「泣いてねぇよ」


不貞腐れて櫂が顔を背けた。


「ハイハイ、櫂は泣いていませんでした…でも私の格好凄いね」


2人共頷き笑った。


私が来た事で2人の不安は少し和らいでくれたのなら良かった。
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