大好きだった
私が、その一言を言い終わる前に


翔ちゃんは、私を押し倒した


私の上にある翔ちゃんの顔は、今にも泣き出してしまいそうで「別れ…」の続きは言えなかった。


翔ちゃんは、私を抱きながら


「愛してる」


「舞花…」


何度も囁いた
私を抱いている事を何度も確かめるように


行為が終わってからも、お互いに黙ったままで


このままじゃいけないと思った私は「ばーちゃん所行ってくる」と言って家を出た。
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