鎧~ヨロイ~
次に、私が生き易くする方法を考えた。
それが、私の“鎧~ヨロイ~”を厚くすることだった。
辛くても、とにかく笑って過ごす。
そしたら、周りの人に『いつも元気だね』と言われるようになった。
簡単に成功した。
新しい命が、この世に誕生することは、本当におめでたいことだ。
そのことを、素直に喜べない自分を、どう罰していいかわからなかった。
自分で自分の命を絶つ勇気もなく、かといってこのまま生きていく自信もない。
この辛さを分かち合える、同じ状況の人もまわりにはいない。
できることはただ一つ、やっぱり、自分を覆う“鎧~ヨロイ”を厚くすることしかなかった。
思ったより簡単だ、と思ったのが、大きな間違いだと気付いたのは、それからけっこうすぐのことだった。
自分の鎧を厚くすればするほど、ホントの自分とのずれが大きくなり、そのずれが、私の心を蝕んでいった。
気付かないうちに、ホントの自分が内に内にこもっていき、眠れなくなった。
ホントの自分が、夢の中で暴れだしたからだ。
だから眠れなくなり、仕事に集中できなくなり、ちょっとのことでイライラし、ついには耳が聴こえなくなった。
人間なんて、弱いもんだ。そんなことを、誰かが言っていたっけ――。
それが、私の“鎧~ヨロイ~”を厚くすることだった。
辛くても、とにかく笑って過ごす。
そしたら、周りの人に『いつも元気だね』と言われるようになった。
簡単に成功した。
新しい命が、この世に誕生することは、本当におめでたいことだ。
そのことを、素直に喜べない自分を、どう罰していいかわからなかった。
自分で自分の命を絶つ勇気もなく、かといってこのまま生きていく自信もない。
この辛さを分かち合える、同じ状況の人もまわりにはいない。
できることはただ一つ、やっぱり、自分を覆う“鎧~ヨロイ”を厚くすることしかなかった。
思ったより簡単だ、と思ったのが、大きな間違いだと気付いたのは、それからけっこうすぐのことだった。
自分の鎧を厚くすればするほど、ホントの自分とのずれが大きくなり、そのずれが、私の心を蝕んでいった。
気付かないうちに、ホントの自分が内に内にこもっていき、眠れなくなった。
ホントの自分が、夢の中で暴れだしたからだ。
だから眠れなくなり、仕事に集中できなくなり、ちょっとのことでイライラし、ついには耳が聴こえなくなった。
人間なんて、弱いもんだ。そんなことを、誰かが言っていたっけ――。