秘密~「ひみつ」のこと
「…マ・ユ?」

マユの姿を見て、
ヨッシーが固まった。

ヨッシー、
あんた
男だろ?

勇気だせよぉ~

あたしの心の声が、
伝わったのか、
カズが、
背中を押したからか、
ヨッシーが、
一歩足を踏み出した。

「マユ、俺、お前のことが好きだ。コウジと付き合うのなんか、止めろよ!俺のとこに、戻ってこいよ!」

ヨッシー、
涙で、
顔、
ぐしゃぐしゃだよ。

でもさ、
あたし、
かっこ悪いなんて思わないよ。

マユも、
きっと、
同じ気持ち。

「俺、お前のいない毎日なんて、考えられねぇ…」

ヨッシー、
しっかと
マユを抱きしめた。

うわぁ、
ヨッシー、
やる時は、
やるんだぁ~

マユ、動かない。

マユの肩、震えてる…

感動で立ちすくむあたしを、
カズが小声で呼んだ。

「サキ、俺達、邪魔だよ…」




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