秘密~「ひみつ」のこと
乱暴なキス…

「何するの!」

状況把握不可。
目の前真っ白。

あたし、
思わず、
力一杯、
カズを突き飛ばした。

でも、
カズは一歩ほど後ずさっただけ。

「俺、お前のことが好きだ」

カズはあたしに正面切ってそう言うと、
あたしの返事を待たずに、
走って逃げた。

カズの軟らかい唇の温もりだけが残る。

カズのバカ。

この混乱状況、
どうしてくれるのさ!

別にあんたが嫌いな訳じゃない。

バスケ部の連中はさぁ、
あたし達のこと、
あんまり女を意識せず、
付き合ってくれて、
居心地良かったんだぁ~

あたしはいつまでもあんたと友達でいたかったよ。

でも、
心の中の芯がすこし動く。

あたしが好きって…
そんなの信じていいのかなぁ~
あたしを真っ直ぐに見た、
カズの瞳を思い出す。

胸の奥が少し熱い。

もしかしたら、
あたし、
恋、
するかも…





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