秘密~「ひみつ」のこと
紡ぐ
サキが家に来てから、
母さんが、
なんだか嬉しそうだ。
『お前に彼女ができて、浮かれてんだよ』
兄貴が俺に囁いた。
『俺、彼女、家に連れてきたことないもんなぁ。まぁ、そんな雰囲気じゃなかったけどさ』
そうだよなぁ~
「和徳、サキさん、何時来てくれるかしら?」
朝、めずらしく母さんが出がけに声を掛けてきた。
「はぁ?」
靴を履きながら、聞き流そうとした。
「ほら、お夕食、食べによ?約束したじゃない?」
「何時って、俺ら、そういう堅苦しいのはなぁ~」
「あら、そう堅苦しく考えずに、お邪魔しまぁすって感じで気楽に来てもらえばいいのよ!今度の土曜なんて、どうかしら?母さん、張り切ってご馳走作るわぁ」
「そういうのが、堅苦しい…」
靴履いて、
振り向いて、
そう言いかけて、
言葉を飲み込んだ。
だって、
母さんが、
嬉しそうに笑ってた。
初めて見た、
母さんの笑い顔。
「サキに聞いてみるよ…」
なんか、
俺、
ドキドキした…
母さんが、
なんだか嬉しそうだ。
『お前に彼女ができて、浮かれてんだよ』
兄貴が俺に囁いた。
『俺、彼女、家に連れてきたことないもんなぁ。まぁ、そんな雰囲気じゃなかったけどさ』
そうだよなぁ~
「和徳、サキさん、何時来てくれるかしら?」
朝、めずらしく母さんが出がけに声を掛けてきた。
「はぁ?」
靴を履きながら、聞き流そうとした。
「ほら、お夕食、食べによ?約束したじゃない?」
「何時って、俺ら、そういう堅苦しいのはなぁ~」
「あら、そう堅苦しく考えずに、お邪魔しまぁすって感じで気楽に来てもらえばいいのよ!今度の土曜なんて、どうかしら?母さん、張り切ってご馳走作るわぁ」
「そういうのが、堅苦しい…」
靴履いて、
振り向いて、
そう言いかけて、
言葉を飲み込んだ。
だって、
母さんが、
嬉しそうに笑ってた。
初めて見た、
母さんの笑い顔。
「サキに聞いてみるよ…」
なんか、
俺、
ドキドキした…