秘密~「ひみつ」のこと
マユに返ってきたメールの答えは、

『マユ早まるな!絶対行く!カズも連れてく!』

だった。

ヨッシー、
さすが!
マユの性格
よくわかってらっしゃる。

当日、待ち合わせの場所に現れたカズとヨッシーは、なんかちょっぴり不機嫌で言葉少ない。

なんだよぉ~
二人、
折角の楽しい旅行、
気分台無しだよぉ~

「お前ら、どういうつもりだよ!」

カズはちょっぴりどころか、
超不機嫌。

「だって~勉強も大事だけどさぁ~うちら高三の夏は、今、この時しかないんだよぉ」
あたし、ちょっぴり涙目なった。

「マユと二人で出かけたってさぁ、すぐナンパの嵐でさぁ、あたし達、気ぃ休まんないんだよぉ~」

「ぷっ、なんだよ、それ?」

「あたし達、今が旬なの、輝いてんの!ほっとくなんて、許せないっ!」

って、マユが言うと、迫力だよぉ~

「行くって決めたんだから、楽しく行こうよぉ~」

あたし、皆の顔、覗きこみながら、呼びかけたよ。

「まぁ、そうだな。行くって決めたしな。二日間だし、思いっきり楽しむかぁ~」

カズもヨッシーも、
兎に角、
あたし達の奇行に納得したみたい。

そうだよぉ~
たった、
二日間だよぉ~
夏休みの間中、
あんたら、
ずうっと、
あたし達を
放っとくつもりだったんですかっ?



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