秘密~「ひみつ」のこと
踊り子号での
3時間の列車の旅、
あたし達、
トランプしたり、
お菓子食べたり、
カズとヨッシーの馬鹿噺で盛り上がって、
お腹かかえて
笑った…

時折あたしを覗き込む
カズの目は
いつも通りに優しくて、
あたし、
安心した…

そして、
海が見えたんだぁ~

「マユ~まだぁ~」

「まだ、もうちょっと、下田は遠いんだよ。でも、日本にしちゃ、綺麗なとこだよ」

「マユは良く行くの?」

「子供の頃はね、良く行った。ママと一月くらい遊びに行ってさぁ、土日にパパが合流して、皆で楽しかったなぁ」

「今は、マユのパパとママ、忙しくて殆んど家に居ないもんね」

「まぁ、二人で仲良くやってんじゃない?あたしはその方が気楽でいいしさぁ」

そう言いながら、
車窓から遠くを見つめるマユの瞳は
いったい何を見てたのかな?

ヨッシー、
あんた分ってる?
マユがホントは寂しがりやだってこと!

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