秘密~「ひみつ」のこと
罰ゲーム。
あいつを負ぶってグランド一周?
…
忘れてた、
あいつ、
超デカ男だったってこと。
仕方ない、
あたしも女だ、
やる時は、やる。
でも、
やっぱ、
無理~
歩き出したのはいいけど、
膝がガクガクして、
一歩前に進む度
奴の体重が倍に感じる。
とうとうあたし、
ガックリ崩れて動けなくなった。
あたしの背中で
身を硬くしてたあいつ。
力尽きて倒れたあたしを、
あいつはそっと引き起こし、
かわりに
負ぶって走ってくれた。
負ぶられた背中からみた、
あいつの頭。
伸びた髪の隙間から、
ほんと、
薄っすら、
丸い十円ハゲが2個、
覗いてたんだ…
連れて行ってくれた保健室。
養護の先生、
もう居なくって、
あいつ、
転んだ膝を消毒しながら、
「痛いか?痛いか?」
って、何度も何度も聞いてくれた。
最後にさ、
「マユ、サンキュー。俺、吹っ切れたよ!」
って、超特級の笑顔で言った。
こいつって、
やっぱり、
超単純な幸せな奴?
その時はさ、
信じてあげれたんだ、
あいつのこと。
あいつを負ぶってグランド一周?
…
忘れてた、
あいつ、
超デカ男だったってこと。
仕方ない、
あたしも女だ、
やる時は、やる。
でも、
やっぱ、
無理~
歩き出したのはいいけど、
膝がガクガクして、
一歩前に進む度
奴の体重が倍に感じる。
とうとうあたし、
ガックリ崩れて動けなくなった。
あたしの背中で
身を硬くしてたあいつ。
力尽きて倒れたあたしを、
あいつはそっと引き起こし、
かわりに
負ぶって走ってくれた。
負ぶられた背中からみた、
あいつの頭。
伸びた髪の隙間から、
ほんと、
薄っすら、
丸い十円ハゲが2個、
覗いてたんだ…
連れて行ってくれた保健室。
養護の先生、
もう居なくって、
あいつ、
転んだ膝を消毒しながら、
「痛いか?痛いか?」
って、何度も何度も聞いてくれた。
最後にさ、
「マユ、サンキュー。俺、吹っ切れたよ!」
って、超特級の笑顔で言った。
こいつって、
やっぱり、
超単純な幸せな奴?
その時はさ、
信じてあげれたんだ、
あいつのこと。