【企】*変わらないもの*
私も短大に入学して…。
ちょっと背伸びして、慣れないヒール履いてるっけ!
環境が変わって、会う時間が減っても哲ちゃんを思わない日はないのに〜!
そう思って、窓を見ると雨の音が聞こえ、だんだんと強くなるのが見えた。
哲ちゃん傘持って行ったかな?
玄関には、彼の紺色の傘が置いたまま。
ずぶ濡れかもしれない!
私は、鞄と傘を持って…。
駅に向かっていた。
携帯は…鳴らないまま。
でも、駅の出口で待っていたらきっと気付くはず。
哲ちゃんを見逃さないように、私は人の群れから…彼を探し続けた。